浅草鳥越の袋物職人の通信局

薄型タイプ斜めがけショルダーバッグを造りました

素材に牛革のヌバック（表面を鹿革のような風合いに加工処理したもの）を使い、「鳥越」と入れた消し札デザインをシルバー色で入れて、斜めがけショルダーバッグを製作しました。

背面には定期入れなどを入れるのに最適な小さなポケットを付け加えました。

中をのぞいてみると、正面に向かって前面に携帯電話を入れるポケットが付き、中の仕切り（中一：なかいち、といいます）のてっぺんにはファスナーを付け、大切なものはこちらにしまえるようにいたしました。また、ファスナー位置は中に向かって１５ミリほど下がったところにあり、一番上と平行ではありません。

本体のサイズは縦２９センチ、横２２センチの合財袋（大）の仕様なので、iPadサイズを中心のファスナーの付いたなかいちに入れるにはファスナーの後方部分を別加工にて処理しないとなりません。本体の横方向のサイズを増やすか、横向きの仕様という手もありますが、まず第一弾は縦仕様とさせていただきました。

また、よくお客様のご要望で、サイズは携帯電話とお財布が入るくらいの小さめなものというのがありますので、これより小さいサイズもラインナップに加える予定でおります。出来次第、順次発表してまいりますので、乞うご期待下さい。

そういえば、実際に肩から掛けているところの写真が必要でした。今度、袋物職人のようにおなかの出ていないスリムな人に頼んでモデルさんになってもらい、写真追加します。

「金雲をつかむ昇り龍」としてみました

大きさはタテ２８.５センチ、ヨコ２１.５センチの合財袋です。今回は、以前からの昇り龍のみのバージョンに金雲を加えてみました。

龍が手に持つ金の玉はもともと雲を表わしてはいませんが、創作的に金雲を手につかんで昇っていく様を表現してみました。金雲はもちろん金運につながる掛け言葉です。

ちょうど、今月の２２日、２３日は恒例の南会津町　田島祇園祭で職人展がありますので、そちらにこの昇り龍合財袋と先日ご紹介の鍾馗さまともども展示いたしまして、皆様方のご意見を頂戴出来るのを楽しみにしています。

デジタル時代の中で再考すると価値ある１冊になりそうです

本を整理していたら、約２２年前のこの本がで出来ました。袋物職人なのでつい興味を惹かれて購入しておいたのでしょうが、デジタル時代にもう１度再読するとかなり価値がありそうです。

タイトルにもあるように「出光興産鞄の中身プロジェクト」として出発し、１９８８年３月に丸の内にショップを開くほどの力の入れようだったようです。

ご存知のごとく１９８８年といえば、１９９５年にウィンドウズ９５が発売されてインターネットが一般に普及し始める以前の「前ネット時代」です。もちろん、携帯電話もスマートフォンもありません。歴史をひもとけば、１９８７年にこの携帯電話は出たばかりです。

中をのぞけば、鞄の中に入れておくグッズで推奨されているのは、システム手帳や電子手帳などがその中心です。

ところが、ここで大切なことは、ビジネスマンの必要とすることは、今もその当時もたいして変わっていないということです。そして当時はなかったデジタル機器がふんだんにあるということです。

そうです、すなわちここで重要なことは当時行われていたビジネスマンの行為を今のデジタル機器を出来るだけ利用して、さらに効率を高めることが出来るからです。

その意味で、この本を再読すれば、当時は叶わなかったことも今では効率よく遂げられる可能性の発見に結びつきそうです。それでは２２年前の消えかかった記憶を復活させるべく読み始めてみることにします。

鍾馗さまの原型はこちらです

 
先日ご紹介いたしました、鍾馗さま入りの合財袋は、こちらの先代が描いた掛け軸の絵をベースにして、さらに先代が縮小版を描き残してくれたものを利用して製版化したものです。ですので、比べてみていただくと、絵の所々が少しずつ異なっています。

この掛け軸、病魔退散！学業成就！のお守りとして、うちでは家宝として大切にしてあります。

革のブックカバー名言入り完成しました

先日、新製品開発中とお伝えした、お好きな名言の入れられる牛革製の文庫本サイズのブックカバーが出来上がりましたのでお知らせいたします。

このブックカバーを着せた本を開くと、すぐに座右の銘とも言えるお好きな名言が常に目に飛び込んできます。金言とも言われていますので、耐久性のある金の文字でお入れしてあります。

やはり、名言の力がその本領を発揮するのは、常日頃に繰り返し目にし、心に染み渡らせることで成されるのではないでしょうか。

語り継がれてきた各界の著名な方の名言には、経験に基づいた重みがあるのは間違いなく、それは歴史が証明してきたことでもあります。

知的好奇心を呼び起こすような素敵なプレゼントにもお使いいただけそうです。どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

病魔退散！

先代が書いた墨絵を基に、合財袋（29センチ×21センチ）に鍾馗さまをあしらってみました。古来より、魔除けや病気除け、さらには学業成就に効があるとされています。

また、この技法を用いれば、ご自身が書いた文字や墨絵状のもの（ただし濃淡を付ける場合は工程が複雑になります）を版下に使って、世界で1つのオリジナル製品を造ることも出来ますので、ご興味のある方はどうぞお気軽にご相談下さい。

さて鹿革材料が揃い、これからお名前入れです

鹿革の一部分を型紙を使って染め抜き、お名前入れのスペースをとりました。あとはここに製版にてお名入れをしてから、コバ漉き（折り曲げたりする部分を加工しやすいように薄くする作業です）そして、縫製、ひも通し取り付け、仕上げと進みます。出来るとこんな感じになります。

また、この革の柄（文様）はとんぼを散りばめたものです。とんぼは飛ぶときには前に進むのみなので、別名：勝ち虫と言われています。ゆえに、勝ち虫文様と言って差し支えないでしょう。

何事にも勝つ！なかなか縁起のいい文様です。

きのうの続編です！とりあえず使ってみます

きのうのブログでもご紹介した「カシメ」で革のペン差しを取り付けて、ロディアをセットしてみました。

ロディアが紹介された本にあるように、表紙を裏側へ送り込んでセットしたのが２つめの写真ですが、３つめの写真のように表紙を向かい側のポケットに差し込んでみると革のふたの部分（かぶせと業界では言っています）とともに安定するようです。

また、ペン差しの革はもっと硬めの革を使わないといけないことに気が付きました。使用した革は柔らかめなため、ペンを差すときにやや難儀です。

さらに言えば、これは意見の分かれるところでしょうが、ペン差しなしでも別段構わないような気もしますが・・・

要するに、ひらめいた時に、スピーディーに取り出してメモが出来る機能性を備えていないといけないわけですから、その辺りを考慮に入れつつ使いながら検討してみます。

今日は自分専用RHODIA ロディアケース試作です

先日来お知らせしておりましたが、もうすぐ自分専用のロディアケース、それも総牛革造りで使えそうです。技法的には、切り目のコバの仕上げです。周囲のふちのコバが黒などに色塗りされて光っているのを、革小物やカバンなどで見たご記憶があるかと思いますが、そのやり方で造ります。

右側のペン差しの革は、まだ取り付けていない状態ですし、本体もまだこれから縫製するところです。ペン差しは「カシメ」という小さな金具を使って取り付けようかな、と考えております。

出来たら、使いごごちを味わい、サイズや不満な点などを改良していけます。さて、どんな感じに仕上がりますでしょうか。

家紋入り新製品のお知らせ

日本の演出にお役に立ちます

 

今日は、家紋をお誂えでお入れすることの出来る牛革の合財袋（合切袋　がっさいぶくろ　縦約２９㎝、横約２１㎝）のご案内です。（画像クリックで拡大出来ます）

牛革（今回のものは起毛したヌバックではなく表面のすべすべしたタイプです）で出来た合財袋の中心に直径約９．５㎝の御家の家紋を金色、銀色のどちらかにてお入れ出来ます。

紐通しは、金色で丸に木瓜の家紋入りの袋のように革で出来たものと、銀色で丸に違い鷹の羽の家紋入りの袋のようなプラスティック製の紐通しのコキを付けたものがあります。

さらに、紐の先端は、茶色で丸い木製のループエンドの仕様と結び玉にする仕様とがございます。紐は通常レーヨン素材ですが、ご要望で正絹の紐にも変えられます。

そして、内側の木綿製の中袋には片側にファスナーが付いた段があり、さらにもう片方には携帯電話を入れられるポケットが付いています。

なお、価格は革の紐通しの右側の仕様が税別本体１６，０００円版代７，０００円の合計２３，０００円、プラスティック製の紐通しの付いた左側のタイプが税別本体１４，０００円版代７，０００円の合計２１，０００円です。お届けの場合には送料が別途かかります。なお、７，０００円の製版代金は当店指定サイズにて家紋のみをお入れする際の特別価格です。

お問合わせ、ご質問などはメールまたは電話０３－５８２０－３９８７にて承りますので、お気軽にご連絡下さい。お待ち申し上げます。