浅草鳥越の袋物職人の通信局

東京マラソンのゴールは東京ビッグサイト

　東京では今日、２０１０年の東京マラソンが開催されました。ところで、こちらのニュースを見ると、昨日から東京マラソン事務局は緊迫した雰囲気に包まれていたようです。

　ご存知のように、東京マラソンのゴールは有明の東京ビッグサイトです。一方、朝からさかんに放送されていたニュースでは、沿岸部には近づかずに避難するように勧告が出ていました。

　まさに、マラソンはそれに反して津波が来ると予想される海に向かってのゴールです。おそらく、相当、開催に関しては判断に迷ったのではないかと想像されます。

　先ほどのアサヒネットのニュースでは岩手の久慈で９０センチの高さの津波が観測されたそうです。ちなみに、岩手県宮古市の今日の満潮時刻は１４時５２分だったので、満潮時の近辺でもあったようです。

　津波はたいへん怖いものです。それは当然として、主催者の東京都庁の関係者の人、マラソンの事務局の人たちもさぞかし怖い思いをしたのではないでしょうか。

浅草の歴史、勉強になります

今、並行して何冊か読んでいますが、今日ちらっとのぞいた「浅草」の赤い本の方に浅草公園の成り立ちが出ていて、なるほどと思いました。

時の明治新政府は、徳川政権で続いていた神仏習合を廃止して、神仏分離令を発令しました。

一方で、西洋の公園を見聞してきた大久保利通は、東京に公園の必要性を感じ、５ヶ所の「公園地」を指定しました。

その５ヶ所とは、浅草寺、上野寛永寺、芝増上寺、飛鳥山、富岡八幡で、そのうちの前から３つのお寺は、徳川政権と関係が深かったので、その威光を消し去る目的も含まれていたようです。

そして特に、公園地に指定された浅草寺は、西洋式の行政区分を取り入れて、観音堂を第１区、仲見世を第２区、伝法院付近を第３区、大池（後のひょうたん池）と奥山の一部を第４区、花やしきと残りの奥山を第５区、そして江戸時代、浅草寺の火除け地として設けられていた水田、畑の地域であった西側の「浅草田圃　あさくさたんぼ」が埋め立てられて第６区と命名されたそうです。（なお、もちろん現在では浅草六区の名称が残るのみで、こうした統制はありません）

ところで現在、浅草寺西側には、その６区を含む浅草公園町会があります。土地の人が、よく公園地、公園地というのをよく耳にしていましたが、これで謎が解けました。

江戸ッ子

半月ほど前に、浅草の書店でタイトルの本を見かけたので、これは図書館にもあるかなと思い、合羽橋道具街の通りにある中央図書館で探して見つけたのが上掲の本です。

著者は西山松之助さんという明治４５年生まれの方で、この本は昭和５５年８月１日に発行されています。ちなみに、定価は１，２００円と約３０年前に出版された本としてはかなり高価な気がします。

まだ、読了していませんが、その中で興味を引いた部分をひとくさり。それは、時代が下るまで町民の定住化が困難であったことと、様々な地方の武士や出稼ぎの人達の混在する大都会であったことです。

そして、定住化が困難であった理由が２つあって、ひとつが大名や旗本の屋敷の移転に際しての町民の強制移転と、頻繁に起こる火災による強制移転です。

例えば、１６５７年の明暦の大火から１８４１年の天保１２年の大火までの１８５年間に、横山町、人形町、伝馬町などの界隈にあったと思われる、中村座、市村座は３３回も全焼しているそうです。その結果が強制移転となり、「何々町代地」という移転先が方々で見られたそうです。

そういういきさつから、あまりよく知らない人同士の混在が進み、芭蕉の「秋深き隣は何をする人ぞ」という句に言い表されているようです。

そんな混乱の中をくぐり抜け、根っから江戸に住み続けている一群の人たちも少なからずいたようです。本の中では、地方出身者ばかりの江戸店（えどだな　要は東京店）の店員や地方の武士は非江戸ッ子的存在、そしてそれとの対比で江戸根生いの町人すなわち江戸ッ子が誕生したようです。

そういえば、よく「三代続けば江戸ッ子だい」というのは、上記の事情からなんとなくわかるような気がしてきました。この本、なかなか面白いです。少しずつ読んでます。

日経の電子版３月２３日創刊だそうですが

　かねてから知らされていた、日経新聞の電子版の創刊が３月２３日と正式に発表されました。

　以前のブログでも投稿したように、興味があるので楽しみにしていましたが、今日、たまたま工房に訪れた日経のセールスの人の話を聞いてちょっと残念しました。

　それは、電子版の支払いは今のところクレジットのみなので、現在新聞を購読して販売店の集金で支払っている人は、プラス１，０００円支払えば電子版と併読が出来るプランが適用されないそうです。（それでも電子版に入れば、単独の料金が適用されて１ヶ月４，０００円だそうです。これでは別々に払うはめになり８，０００円以上してしまうことになります）

　一方で、ニュースは日経新聞から取り入れるだけの時代ではないので、無理して加入することもないことでもあります。ゆえに、日経新聞電子版の無料部分でしばらくは様子を見ることに決めました。

見るだけでもためになり、楽しいサイトです。

　今日の日経新聞の一面の左側の欄に「世界１６億人　ネットパワー」と題した囲みの記事がありました。今や、世界のネット人口は１６億人を超え、１０年前の５倍だそうです。

　その中で、米ネットベンチャーのエッツィーのサイトの紹介があったので、早速見たらこれがなかなかすばらしいものです。

　そのふれこみを見ると、衣服や宝飾品など世界の２５万人が販売する手作り商品５００万点以上を世界に紹介。月間閲覧が７億回以上、昨年の取引額は１６５億円以上だそうです。

　サイトは当然のことながら英語表記ですが、いろいろなジャンルの手作り商品をクリックして見るだけなら英語はあまり関係ありません。ですが、思わず欲しくなるような品物盛りだくさんですし、いいヒントにもなりそうです。

　ところで、日本でも同じようなサイト、じきに出来そうな予感がします。

久保田万太郎さんの本が読みたくなりました

　今読んでいる「浅草」の中で紹介され、浅草を舞台にした多くの著作のある作家の久保田万太郎さんの生家は浅草田原町にあったそうです。

　それだけでも親近感がわくのに、久保田万太郎さんのお父さんの職業を知って驚きました。なんとその職業とは、革を使って造る刻み煙草入れの叺（かます）を造る職人さんだったそうです。

　当店も同じように煙草入れを造ってきた職人の三代目なので、さらに親近感がわいてきました。

　また、煙草が刻み煙草から巻き煙草に変わったのに、頑固に刻み煙草入れに固執したので稼業のほうが衰退していってしまったそうです。うちもそのあたり対応に苦慮したように聞き及んでいるので、その頑固さは理解できるような気がします。

　図書館で、ふと、目に止まってめぐり合った本の中にこんな珠玉の内容が隠されていたとは驚きました。これから、久保田万太郎さんの本のファンになりそうです。

東京スカイツリー現在３０３メートル

 

　隅田川にかかる蔵前橋から見る、対岸のライオン本社ビルの上に頭を出し始めた東京スカイツリー　Tokyo Skytreeです。

　仕入先からはちょいと遠回りして寄り道ですが、ついついそばまで行きたくなり真下から撮影しました。根もとの方に表示してある高さ３０３メートルを入れて撮影しようとしましたが、もうすでに愛用のデジカメでは入りきりません。

　出来上がるとこの倍以上ですから、ほんとどえらいものを建てています。

浅草

左衛門橋通り沿いの、柳北公園前の台東区立中央図書館浅草橋分室でめぐり合った、その名もずばり「浅草」２冊です。

著者の堀切直人さんは、昭和２３年横浜鶴見生まれの方ですが、ご両親が戦前に浅草寺観音堂（本堂のことだと思いますが）の裏手にお住まいだったそうです。

写真右側の、グレーの装丁の本から読み始めましたが、冒頭は「十二階崩壊」です。

「十二階」は１９２３年の関東大震災で８階部分から折れて崩落した「凌雲閣」のことで、現在の位置でいえば、浅草田原町、かどの交番の隣りあたりです。（と思われます、と推定にしておきます）追記、「浅草十二階」という本で調べたら、現在の浅草ビューホテルの国際通りをはさんで向かい側にあったようです。たいへん失礼いたしました。２０１０、３，６

そして、本文の中、震災後にその凌雲閣は、当時の軍隊によって爆破処理が行われたそうです。

事前に、凌雲閣の爆破処理は知らされていたので、大勢の人が見に集まったそうです。そしてその見物人の中に、杖をついたひとりの老人がいたそうです。

そして、爆破の後の瓦礫の山を見て、こうつぶやいたそうです。「ああ、これで浅草もきれいさっぱりだ」　その老人とは、二代目新門辰五郎さんだったそうです。

この本、冒頭から引き込まれ、時空を超えて当時の浅草へタイムスリップさせてくれます。文章も読みやすく分かりよく、なかなかすばらしい本です。図書館の散策もいいもんです。

こういうのが主流になりそうです

　Ustreamが流行り始めたら、今度はツイットキャスティングの登場です。こちらはiPhone専用のアプリのようです。これでは、iPhoneは売れて当たり前です。

　こうなると、手をこまねいていられないのはアンドロイド陣営でしょう。iPhoneを猛追撃しているのですから、当然、対抗して何らかの手を打ってくるでしょう。

　ほんの少し前までは、写真や動画を撮っていろいろなサイトにアップロードするのが楽しみでしたが、さらにこれに動画のライブ配信が加わって来ました。それも個人が手軽に出来、動画で表現力をさらに高めることが可能です。

　一方で、通信量の増大で設備の増強とかの問題が出てくるのですが、それもまた進化の過程ですから致し方ないことかと思われます。

　今後、通信速度や動画の圧縮技術などがさらに向上したあかつきには、個人が動画で情報を伝える環境がもっと進化しているはずです。

　いやー、iPhoneが欲しくなりますねー！

そろそろ暖かくなりそうです

　アサヒ・コムの天気予報を見ると、東京地方は来週から暖かくなりそうです。寒いのが苦手な袋物職人からしたら誠に有り難いニュースです。

　ところで、先ほどツイッターのタイムラインで知ったのですが、今日１９日は暦の上では「雨水」だそうです。

　ウィキペディアでは、空から降るものが、雪から雨に変わり、雪が溶け始めるころだそうです。さらには、春一番が吹き、うぐいすが鳴き、昔から農耕の準備を始めるころとあっては、ますます記憶に留めておきたい季節の変わり目が「雨水」のようです。

　年に２回ある、「暑さ寒さも彼岸まで」の、春のほうのお彼岸まであとおよそひと月です。東京では桜のつぼみもふくらんでくる頃でもあります。ちなみに昨年の桜の開花日はこちらです。