本日も、「下町伝統工芸館」で実演いたしました。この建物の位置は、浅草観音裏の言問通りと、浅草六区(昔は映画館がいっぱい立ち並んでいた地区です。)を結ぶひさご通りという商店街(昔、近くにひょうたん池という名の池がありました。ひょうたん=ひさごです。)の途中にあります。
土日ともなると、近くに場外馬券場があるせいで、午前10時過ぎから人通りが多くなります。でも、館長さんに聞くとここ何年かは人出が少なくなっているそうです。競馬ファンも、この不景気には勝てないのでしょうか。
ところで、うちでは合財袋(がっさいぶくろ)という巾着袋に似た袋物を作っております。普通、合切袋と書きますが、うちでは財の字を用いた方を使っています。こちらの方がイメージ的によさそうな気がします。そして、一切合財のものが入るからといわれています。これはこれでいいのですが、ところが・・・
お客様によく聞かれることがあります。「何を入れるんですかね」と。
物を作る側としましては、最初にこの言葉を聞いた時は、少なからず驚きました。何を入れても良いのではないかなとか、携帯品などをまとめて入れて使っていただければ良いのではとか。でも最近ようやくわかり始めました。たぶんお客様は、どんな場面で、どんなものを入れて使う袋物なのかを聞かれているのではないかと、そしてそのイメージをも思い浮かぶようでなければいけないのではと考えています。お客様本位はなかなか大変です。
コメント