雨の中、白っぽい番傘を差している人を見かけました。素材はどんなものか遠目でわかりませんでしたが、和ンポイントでなかなかしゃれていました。
番傘で、江戸時代の越後屋(ご存知現在の三越)の貸し傘のことを思い出しました。雨が降ると、無料で傘を貸してくれたわけです。その傘には、越後屋と大きく書かれていたので、雨天の時は、町中が越後屋の傘でいっぱいになったと、当時の川柳でも詠まれています。
「店先現金掛値なし、正札販売、端切れ売り」は有名な越後屋の商法ですが、この貸し傘もビジュアルにうったえる、当時としては革新的な広告方法だと思い出すたびに感心させられます。
以前読んだ一説によりますと、この貸し傘にはすべて番号がふってあったそうです。それ以来、この和傘のことを番傘と呼ぶようになったとか言われています。なるほど、納得できそうなお話です。
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