浅草鳥越の袋物職人の通信局

平成２０年が明日からです

　もう少しで平成も２０年になります。あらためて平成２０年の文字をじっと見ていると、ほんとに月日の経つはやさを感じます。

　ところで、お天気の方は、冬型の気圧配置が強まり、日本海側では大雪に見舞われています。大晦日から元旦を向かえ、初詣という段取りが無理なところがありそうです。天気には逆らえませんが、意地の悪いお天気ではあります。寒いところの方は、ほんとうにこの季節御苦労がたえません。

　お正月の催しの準備も万端ではありませんが、ほぼきりがついたので、これから暮れの番組でも見ながら、あつあつのおでんで、熱燗でも一杯やることに決めました。

　それでは、どうぞ良いお年をお迎え下さい！

摩天楼

　摩天楼（まてんろう）は、もう少しで天に届くかと思われるほどの高い建物の意味だそうです。（新明解国語辞典　三省堂）

　けさの、ＴＢＳの番組で出ていたドバイの建物はまさにそれでした。たくさんの高層ビルが立ち並ぶ中、これからさらに高い1,000メートル級の超高層ビルもたつそうです。

　ご存知ドバイは、石油産出国のアラブ首長国連邦の都市で(首都はアブダビ）、ドバイ原油で有名です。

　その石油で儲けたお金で超高層ビルを建てているのでしょうが、なんでまた急速にこのような現象が起きているのでしょうか。

　理由は、石油依存を減らし、他の産業に力点を移し始めているからのようです。石油もいつまでも無尽蔵にあるわけではありません。なおかつ、地球温暖化の観点から、石油に頼らない方向に世界が動き始めているからです。

　「もう石油はいらないよ」といわれるのはまだ先の話でしょうが、バイオエタノールを代表とする代替エネルギーの発達いかんで、需要の減少が徐々に始まるのは確実です。

　ところで、摩天楼といえば1930年にニューヨーク、マンハッタンに完成したエンパイアステートビルが有名です。ところが、その前の年の1929年10月に大恐慌が始まりました。歴史は繰り返すからといって、摩天楼を建てたことで大恐慌までまねすることは絶対にしないで欲しいものです。

グリーン

　2008年からはタイトルの言葉がキーワードになっていきそうです。グリーンは、植物の葉の緑色から来ていると思われますが、すなわち環境に配慮するという意味でのグリーンのようです。

　「グリーン購入ネットワーク」というサイトがあります。これからは、このような思考態度で製品作りに臨んでいかないと成り立たなくなってしまうかも知れません。

　製造のあらゆる段階で、常に環境に配慮することが当たり前の時代になります。使い捨ての時代はもう終わりに近づいています。

　これからの物づくりは、長く使っていただける心のこもったしっかりした作りで、アフターサービス、アフターケアも行き届いた環境配慮の態度が絶対に必要です。

　手前のみそのようですが、手作りの職人さんの時代の到来のような予感がいたします。それでは、さっそくグリーンの（な）袋物の製作にとりかかります。

自転車事故に注意が必要です

　今、20時20分を過ぎたあたりですが、雨が降って来ました。29日から30日にかけて発達した低気圧の影響で荒れ模様が予想されています。年末に来て大荒れになるとしたら、めずらしいことかも知れません。

　ところで、警察庁が自転車乗車時に、外部の音が遮断されるようなヘッドホンや携帯電話の使用を禁止していく方向性を打ち出しました。

　走りながらメールを打つ姿をよく見かけてました。よくぞあんな芸当がと思っていましたが、やはり事故が多かったようです。

　自転車は、ゆっくり走れば便利で安全な乗り物です。ところが最近では、ゆっくり走っていても安全ではなくなりつつあります。いろいろな方向に注意をしながら走らないと衝突の危険が常にあります。

　自転車にも定まった乗り方、交通ルールはもちろんありますが、自動車の運転免許を持っている人ですら、そんなの関係ねーになりがちです。

　環境にやさしい自転車は、やさしい乗り方で、ルールを守って乗らないと、思わぬ危険にさらされます。

　

お正月の催しのお知らせ

　新年1月2日（水）、3日(木）の２日間、恒例の浜離宮恩賜庭園でのお正月の催しが開催されます。

　「浜離宮庭園で華やかなお正月を！」のタイトルで、諏訪流の鷹使いをはじめとして、各種イベントが行われます。

　「江戸伝統工芸展」は、いつもの三百年の松前で、各日10時から16時まで行われます。出展する職人さんは、桐タンスの片山さん、やすりの深沢さん、すだれの田中さん、裁ちばさみの大河原さん、べっ甲の赤塚さん、銅器の星野さん、そして、袋物の藤井です。

　2日の初日のみ、東京の地酒の樽酒がふるまわれます。お天気は両日とも晴れを予定いたしておりますので、新春の浜離宮恩賜庭園へどうぞお越し下さい。お待ちいたしております。

予測にはずれがあります

　グーグルのニュースアラート機能に「携帯用燃料電池」を登録してあるので、そのキーワードが含まれたニュースがあるとメールで送られてきます。

　ところが、新しいニュースばかりが来るのかと期待していましたが、意外に過去のニュース、例えば2005年ころのものとかが入ってきます。

　最初は、「なんだー｣と思いましたが、これが意外に面白いことに気が付きました。例えて言うと、「携帯用燃料電池２００７年には実用化！」とかが、言われていたことがわかります。

　要するに、少し前に考えられていたことがあっていたのか、はずれていたのかが、ネットの使い方次第でたちどころにわかるからです。

　評論家の先生が予測することもよく外れますが、過去の予測や考え方もやはり少しずれがあるようです。楽観的か悲観的かの思い入れの度合いとか、個人的な興味の度合いだとかが影響してそのずれが生じるのではないでしょうか。

　将来をぴたりと当てることは神業の域でしょうが、過去をのぞいてみると、どうして予測にずれが生じたのかを知る手がかりとなり、少しでも神業の領域に近づいていけるのではと、勝手に考えています。

伝統工芸の包装紙

　本日は、包装紙についてのご案内です。藤井袋物も会員として所属している、台東区伝統工芸振興会の包装紙です。

　柄は、台東区のマークと、傳（伝）の文字、そして木札（消し札）に台東区、伝統工芸振興会とそれぞれ入っております。

　デザインもさることながら、責任の重みがある包装紙でもあります。この紙に包まれる作品や製品を作る際は、決して気を抜くことの出来ないことは当然のことがらです。

　当店も、この包装紙を使い、贈り物などをお包みいたしますのでご注文の際必要があればご用命下さい。

アメリカ新エネルギー法案

　先ごろ、２０２０年までに、アメリカ合衆国の自動車の燃費を４０％向上させることを柱とした、新エネルギー法案が可決され、大統領が署名しました。

　バイオエタノールなどの代替エネルギーへの転換も進め、石油依存度を減少させて行くようです。

　その中で、もう１つの注目は、発明家で有名なエジソンの大発明の白熱電球を使わないようにする方向性が打ち出されたことです。

　理由は簡単、電力の消費量が大きいからです。「トイレの１００ワット」は無駄、不必要の代名詞ですが、これも白熱電球を指しているようです。

　そして、消費電力の少ない、発光ダイオードなどに変えていくようです。東京都内でも、盛んに交差点の信号機が、電球式から発光ダイオード式に変更されている最中です。消費電力が電球式に比べて8分の１ですからだいぶエネルギーの節約になります。

　エジソンが発明してから、長い間利用されてきた白熱電球もその役割を終えようとしています。「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」でしょうか。

新製品のご案内３

　前回の「新製品のご案内２」でご紹介しました手提げバッグの「鹿革牛革コンビバージョン」です。サイズは、よこ２５ｃｍ、高さ２１ｃｍ、幅６．５ｃｍです。重さは前回のキップバージョンより少し増えて、２４０ｇです。手提げのストラップの山の高さは１４ｃｍと少し低くなりました。

　一見、ヒョウ柄かと思わせる鹿革部分ですが、小桜文様の印伝革です。鹿革には様々な柄、色の組み合わせがありますので、牛革の色との組み合わせでいろいろなバリエーションがお楽しみいただけます。

　また、前回のキップ革の製品と違い、こちらは開放型とし、ファスナー式の中仕切りの仕様となっております。携帯電話のポケットを中袋の中央に配置してあるのは、どちらも同じです。ファスナー開閉式か、中仕切り仕様かもお選びいただけます。

　なお、お問い合わせは、当店ホームページをご覧いただき、メール、電話、ＦＡＸなどをご利用いただければ幸いです。

冬至

　今日は冬至で、銭湯ではゆず湯をやっています。スーパーでも安くゆずが売られているので？（１個９８円は安いのか高いのか、価値観の問題ですが）家のお風呂に入れて入るのも乙なもんです。ナイロン製の網の袋に入れ、風呂に浮かべて、ゆず湯です。体が温まり、なによりあの香りがいいもんです。いい香りをかいで、嗅覚を刺激すると脳に良いといわれています。

　ところで、暮れも押し詰まりあと１０日ほどとなり、せわしなくなってきます。とは、マイナス思考ではと考え、このように思考を変更してみます。それは、来月も月はなから催しもあり、忙しそうです。いっそのこと、来年と考えずに来月と考えると、一気に気が楽になります。「物は考えよう」とは言い古された言葉ですが、真理をついています。