ひところ、ドルに対する円高は、円が対ユーロではユーロの方が強いので大したことではないように言われていました。ところが、このところは対ユーロでも円高が進行し始めています。ということは、円高の進行がこれから本格的になっていく予兆なのかも知れません。
変動相場制の世界で、円の価値が高まるのは正と負の両面があるようです。負の面は、当然のことながら輸出産業が打撃を受けてしまうことです。輸出立国で、技術が売り物の日本にとってはたいへんな痛手です。
それでは正の面はというと、これまた当然、輸入品の価格が下がることです。このところ落ち着きを取り戻している原油価格も、円高が進行するとさらに輸入価格が下がることが予想されます。そうすると、だいぶ状況が変わります。
それともう一つは、ドルと連携している外国での円の価値が上がるので、その国への旅行、買い物がだいぶお得になることです。単純な仮定ですが、1ドル100円が、90円になると1割引きです。
どのくらいの円高になるのかは予想できませんが、現在のアメリカ発の金融危機の影響が為替に及ぶとかなりなものになるかも知れません。
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