今読んでいる「浅草」の中で紹介され、浅草を舞台にした多くの著作のある作家の久保田万太郎さんの生家は浅草田原町にあったそうです。
それだけでも親近感がわくのに、久保田万太郎さんのお父さんの職業を知って驚きました。なんとその職業とは、革を使って造る刻み煙草入れの叺(かます)を造る職人さんだったそうです。
当店も同じように煙草入れを造ってきた職人の三代目なので、さらに親近感がわいてきました。
また、煙草が刻み煙草から巻き煙草に変わったのに、頑固に刻み煙草入れに固執したので稼業のほうが衰退していってしまったそうです。うちもそのあたり対応に苦慮したように聞き及んでいるので、その頑固さは理解できるような気がします。
図書館で、ふと、目に止まってめぐり合った本の中にこんな珠玉の内容が隠されていたとは驚きました。これから、久保田万太郎さんの本のファンになりそうです。
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