ソーシャルメディアのマーケティングとか言われていますが、その昔の井戸端会議の中で、いきなりうちの商品いいですよ!と宣伝したらその場はしらけるでしょう。今や、距離に関係なく井戸端会議ができる時代だから、そのコミュニケーション自体を楽しむ方が先だと思うのですが、いかがでしょうか?
— 藤井 直行さん (@saifuya) 3月 27, 2012
ソーシャルメディアを企業のマーケティングに使えないだろうかと、ここへ来てだいぶ盛り上がっているような気配です。 Word of mouth 口コミで広められるからという理由もあるのでしょうか、すぐ商売に結びつけて考えるのも致し方ないことかも知れません。ですが、商売に使うのはそんなに簡単なことではないように思います。
その理由は比較的簡単なところにあるのではないでしょうか。それは、冒頭に取り上げたツイートにもあるようにソーシャルメディアは時空を超えた現代版「井戸端会議」がつくり上げる充実したコミュニティだからです。
その昔の、長屋の井戸の周りに集まった主婦たちのコミュニケーションはさぞかし充実した楽しいひと時だったに違いありません。まさに、コミュニケーションは人間関係をつくり上げる手段だったわけです。そして、そこはお互いが興味ある話題について情報交換する場であったわけです。
現代でも、街角で主婦の立ち話はよく見かけるところです。たいていは2人ですが、まれに3人の時もあります。その昔、うちの母親などは買い物帰りになかなか帰って来ないので気にすると、近くの街角で30分くらいの立ち話はざらでした。これなどは、ソーシャルメディアの原点のような気さえします。
ところで、街角では大勢で立ち話は出来ませんが、ソーシャルメディア上なら、大勢で、しかも距離に関係なく立ち話が出来ます。
そんな中、1人の人物が自分の商売を持ちだして「買ってください」と宣伝したら、その場はしらけるし、総スカンを食い、嫌われるのが関の山でしょう。ましてや、これが親しい友達同士の集まりの中でこれをやられたらたまりません。要するに、場面が違うのです。物を売るなら別の場所や方法が必要なのです。
そこで、企業がソーシャルメディアを使うのなら、物を売る宣伝をするのではなく「私達はこうした活動を通じて社会に貢献しています」とか「環境問題にこうして取り組んでいます」のような人に感動を与える実際の取り組みをソーシャルメディアを通じて伝えていくのが本筋だと思いますがいかがでしょうか?
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