その昔、テレビ漫画「オバケのQ太郎」のお話で今でも覚えている面白いのがあります。あるとき、オバQと正ちゃんが近所のお医者さんと肉屋さんの宣伝のアルバイトをすることになりました。お互いが宣伝のプラカードを持ち、街中を宣伝文を言いながら歩くのです。
片方が「たけのこ医院で病気を治そう」、もう片方が「うまい屋の肉はうまくてひっくりかえるよ」だったかと思います。それを連呼して街中を歩き回るのです。
そうしているうちに、あるところでオバQと正ちゃんがすれ違います。そうしたらいつの間にか宣伝文句が融合してしまい「たけのこ医院はひっくりかえるよ」と「うまい屋の肉で病気になろう」になってしまいます。それを連呼し始めたからたまらない、当然、たけのこ医院の先生とうまい屋のおじさんが青筋を立てて怒る結果になってしまいます。
このお話、たいへん面白かったので今でもしっかり覚えていますが、さてどこに興味をひかれたのかをもう一度考えてみました。
それは、きっと言葉の掛け合わせの妙というところでしょうか。この言葉の掛け合わせでは悪い方向に行ってしまってますが、それをまた巧みに使って面白さを出す素晴らしい技のような気がします。
よく、アイデアは既存のものの組み合わせで生まれると言われていますが、こうした笑いを誘うユニークな組み合わせも素晴らしいものではないでしょうか。
様々なものやアイデアを組み合わせることにより素晴らしいイノベーションにつながると言われていますが、それはきっと平たく例えれば、多くの具材を入れた寄せ鍋のスープの味が絶妙になるのと同じような気がします。
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