先ごろ、南海トラフ地震の被害想定が発表されました。経済的損失は220兆円、人的被害は犠牲者が32万人にのぼるというものです。もちろんこれは南海トラフの広範囲で地殻変動が起きた場合の最大値であり、確率的には1,000年に一度の超巨大地震なのでそれほど急を要するものではないのですが、絶対に大丈夫という保証もまたないので対策は必要だと思います。
さて、この被害想定なのですが、過去にたいへん似通った地震が起きており、たぶんこれに基づいて想定されたのではないでしょうか。その地震とは、約300年前に起きたいわゆる宝永地震で、これに引き続いて富士山の宝永の大噴火をも引き起こしています。
一般に、海溝型(プレートで発生する)の巨大地震は、200年から400年の間隔で同じ場所で繰り返し発生するといわれていることから、先の想定が備えを強化するという意味を含めて導き出されたのかも知れません。
広範囲にわたる地殻変動は1,000年に一度でも、範囲の限定された巨大地震はいつ起きてもおかしくない周期に来ているかも知れません。
政府は、国土強靭化の対策を立てていますが、これは急には出来ないことです。なので、これから必要なことは、すぐにでも出来る地震対策は何かと考え、日頃からコツコツと備えていくことではないでしょうか。
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