道の時代

　およそ「道」がつく言葉ほど日本の文化とか伝統が凝縮されているものは他にないと思います。先人の知恵と研鑽やたゆまぬ努力の玉手箱のようです。

　剣道、柔道、空手道、合気道、弓道、などの武道、書道、華道、茶道、香道などの文化を感じさせるものなど、それぞれの蘊蓄の深さは計り知れないものがあります。

　例えば、書道は文字を半紙に筆と墨を使って書くことを修練することですが、ちょっと視点を変えると墨そのものの香りに精神をしずめる効果があるとか聞きます。

　きっとほかの道にも、副次的に同様なものが数多くあるのではないでしょうか。探せばいくらでもありそうです。

　そして、これからのグローバル化する世界では、今まで以上にこの道の奥深さを紹介していく必要が出てくると思いますし、これがまた日本の底力でもあります。

　パソコンには、コピー＆ペーストという大変便利な機能があります。どこかの内容をコピーしてそれを自分のところなどへ貼り付けてしまえる機能で、もっともらしい文章が比較的簡単にできてしまったりします。もしかして、複雑なプログラムもコピーしてネットで送信が出来そうです。

　ところが、「道」は簡単にコピペが出来ません。たゆまぬ努力が必要な領域です。そしてこれらがこれからますます重要度を帯びてきますし、外国の人の方がよほど知りたがっているところではないでしょうか。