浅草鳥越の袋物職人の通信局

フリー 読んでみました

　本のカバーの上の方にあるのは無料の値札のようですが、もちろんただではなく、税込１，８９０円の少し厚めの単行本です。著者は、有名な「ロングテール」の言葉を知らしめたワイアード誌の編集長です。

　内容は、ざっと１度読んだのでは分かりにくいところもありますが、自分なりに気がついたポイントとしてはこんなところでしょうか。

　著者は、「非貨幣経済」という章の中で、１９７１年、社会学者のハーバート・サイモンの次の言葉を引用しています。

　「情報が豊富な世界においては、潤沢な情報によってあるものが消費され、欠乏するようになる。そのあるものとは、情報を受け取った者の関心である。つまり、潤沢な情報は関心の欠如をつくり出すのだ。」そして、これからの帰結として「あらゆる潤沢さは新しい稀少性をつくり出す」というところへ結びつきます。

　最初にこれを読んだ時、なにやらわけがわからなかったのですが、何回か読んだあと、潤沢な情報によって、関心が消費され、欠如（消えてしまう）すること。そして、あふれんばかりの潤沢さで失われた関心が新しい稀少性へ向かうことと理解しました。

　これだけではよくわからないので、著者はさらにやさしい例をあげて説明してくれます。

　「たとえば、職場で無料のコーヒーを好きなだけ飲めることで、よりおいしいコーヒーの需要を呼び覚まし、喜んでそれに高い料金を支払う。そして、一流シェフの料理からブランド飲料水まで、プレミアム商品は安価なコモディティの海から浮かび上がってくるのだ」

　なるほど、なんとなく分かりかけてきました。乱暴に言うと、潤沢で無料、またはそれに近いものと稀少なものとは実は相性がいいわけです。無料（潤沢）は稀少の引き立て役でもありそうです。

　そんなわけで、一部をご紹介しましたが、３５０ページ近い分厚い本でまだまだ読みどころがたくさんあり、示唆に富むお話ばかりです。

新製品開発開始！

　今日は、以前より構想を練っていた斜めがけバッグの製作に取り掛かりです。まずは型紙を試験的に裁断してのスタートです。

　ところで、袋物の業界ではバッグなどのふたの部分を「かぶせ」といっています。当然のこと、ふたをかぶせるからの由来の業界用語です。

　そして、今回はそのかぶせ式の薄手の斜めがけバッグを考案中です。ちまたを賑わしている、日本では４月末に発売のiPadなども考慮に入れています。

　基本的に、袋物製品は、中に入れるものの変化に合わせて対応していかないといけません。

　さて、うまいこと行くでしょうか？

デジタル社会で昔の御用聞きさんが活躍！？

　今日の日経の朝刊記事に関連して、こんなことを考えました。それは、大手のネットスーパーに出来ることは、地域の商店や商店街の各お店でも出来るということです。

　その昔、近所の酒屋さんには必ず御用聞きの人がいて、決まった日にお得意先の家々を回りながら注文をとり、まとめて配達をしていました。

　そんな昔ながらの商法が、インターネットを媒介としてまた脚光を浴びるのではないかと思います。（もうすでに実施されているお店も多いかも知れません）

　そもそも、地域の商店や商店街の商圏は近隣のお客様が対象です。（もちろんそうでない場合も当然ありますが）それと、地域の特色を表したオリジナリティー豊かな商品を扱っていながらあまり知られていないお店がたくさんあります。

　そうしたものを、個別のウェブサイトや、いくつかのお店が集まったウェブサイトなとを利用して地域のお得意先をとり、巡回して配達するわけです。価格だけではないサービスも配達出来ます。

　「パソコンやインターネットは苦手だから」という意見はもちろんありますが、そのあたりは共同でやってみるのも一計です。

　最近、当店がある台東区も、新しく建てられたマンションが数多く立ち並び、新しく転居されて来た住民の方も多いようです。そういう方たちこそ、お得意先になっていただけるのかも知れません。（マンションではセキュリティーが障害になることもありでしょうか？）

今日は桃の節句

　台東区立台東デザイナーズビレッジ（旧小島小学校、我が母校です）正門脇にある花です。見る人が見れば何の花かすぐお分かりでしょうから、とりあえず花としておきました。梅？まさか今日に合わせて桃？でしょうか。

　とにかく、今日のひな祭りに合わせて勢いよく咲いていたので、通りがかりにすかさず激写しました。

　そして、この木のとなりにはいつもこのブログでご紹介している桜の木があります。現在、つぼみ状態で開花に向けて準備中です。ちなみに２００８年はこの日、２００９年上野ではこの日に開花しました。（２００９年には　LTE　３．９世代携帯電話に言及していますが、まだでした）

　

これらの言葉の対義語がこれから重要になりそうです

　まず、「対義語」をいつもの新明解国語辞典で引いてみると、①なんらかの意味で一組の関係をなすと認められる、それぞれの語。「父」に対する「母」、「親」に対する「子」、「海・川」に対する「山」、「白」に対する「赤・黒」など。対語。②反対語。とありました。

　さて、タイトルで取り上げた「対義語」は、ここでは②の方の「反対語」の意味のつもりで表記しましたのでご了承下さい。

　それでは、これらの言葉とは次に上げるいくつかです。マスマーケット（大量生産された製品の市場）、マスメディア（マスコミ媒体）、マスマーケティング（大衆消費者向けの）、マスコミュニケーション（大衆への情報伝達）、マスプロダクション（大量生産）などです。

　ところで、マスは英語のmass　大量の、大規模な、集団的なを意味する、この場合は形容詞です。（ロングマン英和辞典より）

　そうすると、日本語で反対語として浮かぶのは、少量の、小規模な、小集団的なということになります。さらに進んで、個の段階まで限りなく近づいていってもいいかと思います。

　その結果、導き出されるのは、少量生産された製品の市場、もしくは個人にカスタマイズされた製品。ターゲットを絞ったメディア、あるいは個人向けメディア。小衆消費者向けのマーケティング。小衆への情報伝達。少量生産や１個だけ生産。

　そうすると、ここで困ったことが生じます。マス　massに対する語句が浮かんできません。ひとくくりで言い表す言葉があるんでしょうけど、ボキャ貧のため思いつきません。

　でも、いっそのことこれはどうでしょうか？マイクロ　microです。ツイッターのこともマイクロブロギングとかいうのでこれにしようと決め手調べたら、もうすでに考えられていました。残念！

　ですがめげずに、マイクロマーケット、マイクロメディア、マイクロマーケティング、マイクロコミュニケーション、マイクロプロダクション！！！これです！！！

タクシーツイッターいけてます

　今日から言わずと知れた３月です。すでに２月の半ばから始まっている確定申告のシーズンです。いつもはどうしても間際に提出のはめになっていましたが、今年こそ奮起して早めの申告を目指します。

　ところで、先ほどネットのニュースで京都のタクシーの運転手さんが、ツイッターをやっているのを知りました。これはなんとも的を得た楽しいサービスです。

　よく、ヘリの記者さんがツイッターをやったら面白いだろうとはかねがね思っていましたが、現実的にはニュースを漏らすことなり無理かも知れません。

　そんな中、タクシーの運転手さんのツイッターはこうした制約がないので、楽しい情報を提供していただけそうです。

　今後、こうした取り組みを始めてくれるタクシーの運転手さんが全国津々浦々にいるようになったら、これまたたいへん面白そうです。